- 入れ歯との違い
総入れ歯とAll-on-4(オールオンフォー)の違い
高齢になるにしたがって、歯の残存数は減っていきます。日本では多くの方が入れ歯をご選択になっていますが、近年では歯が全くない方の場合にもインプラント治療という選択肢が出てきました。
4本~6本でのインプラントを顎骨に埋め込む「All-on-4(オールオンフォー)」によって、片顎で最大12本の連結した人工歯を装着させることが可能です。入れ歯と比べてご自分の天然歯に近い感覚で咀嚼機能の回復が図れますので、お食事や顎骨の刺激という観点からも多くのプラス作用が期待できます。
総入れ歯によるあるお悩み
- 入れ歯や歯茎の間にモノが挟まって痛い
- 十分に噛み込めないため硬いものが食べられない
- 何を食べても美味しく感じられない
- 会話の際に発音しにくく、人と話す気が起こらない
- 食後の手入れなどが面倒で、あまり出かける気にもなれない
- 口臭が気になって人との関わりが減ってしまった
- 顎骨も痩せてしまい、老化が進んだように見える
All-on-4(オールオンフォー)での治療後のご様子
- 食べ物が挟まらないので痛む心配もない
- 顎骨にしっかりと固定しているので強く噛み込める
- 自分の歯を取り戻したような感覚で美味しく食事ができる
- 強固に固定しているので外れる心配もなくお喋りも楽しい
- 都度取り外して手入れする必要はないため、外出や旅行も楽しめる
- 口臭についてもブラッシングでケアできて人と会うことが苦にならない
- 顎がやせ細る感じがあまりなく、若々しく元気でいられる
従来の治療法とAll-on-4(オールオンフォー)の比較
従来の治療法 | All-on-4 (オールオンフォー) |
|
治療期間 | 3~6ヶ月 | 1日 |
手術時間 | 2~3時間 | 約1時間 |
治療費 | 400〜1,000万円 | 300万円 |
審美性・清掃性 | △ | ○ |
顎骨の骨量が比較的少ない方も治療が可能に!
従来までは、インプラント治療は「顎骨の骨量が十分にあること」を前提条件としていました。これは、インプラント体を顎骨に直接埋め込む外科処置をするためで、骨量が足りなければインプラント体を埋め込むこと自体が不可能だからです。
近年では、骨造成や骨移植という別の処置を事前に行なうことで、顎骨の不足分を補ってからインプラント治療ができるようになってきています。しかし、これもインプラントの前に別のオペが必要になるなど、治療期間や費用面で大きな負担を強いるものです。
All-on-4(オールオンフォー)という治療法は、部位的に顎骨の骨量が多い箇所に傾斜をつけてインプラントを埋入するため、骨量が少ないと診断された患者さまでも骨移植や骨造成なくインプラント治療を実現できる可能性があります。
他院にインプラントを求めて断られてしまった患者さまでも、ぜひ一度当院にご相談ください。「All-on-4(オールオンフォー)」という治療が選択できるかを、安全面を確保しながら慎重に判断させていただきます。
アンチエイジング(老化防止)効果にも期待
All-on-4(オールオンフォー)には、老化防止効果にも期待できます。これはインプラントが入れ歯とは異なり、顎骨に直接埋め込むものであるため、噛む度に適切な刺激が顎骨を通じて脳へと届くからです。
顎骨の上に被せるだけの入れ歯では、顎骨自体に適切な刺激が及ばないため、使用期間が長くなるほどに顎骨がやせ細り、シワやたるみといった原因にもなっていました。また、少しずつ骨がやせ細ることで入れ歯が合わなくなっていき、ますますお食事の楽しさが失われていくという悪循環にも陥りがちです。
直接的に顎骨と結合するインプラント治療では、このような入れ歯のデメリットを覆すことができますので、治療後のメンテナンスでお会いするたびに、多くの患者さまが若々しさを取り戻していかれます。
高いオペの成功率と長期利用が見込める残存率
オールオンフォーにおける成功率は、現在では上顎で95%、下顎で99%のオペ成功率となっています(正しいコンセプトによる治療を実施した場合)。
世界で初めてインプラント治療が行なわれたのは1965年のことですが、人類の最初のインプラント治療の患者さまは、2006年にお亡くなりなるまで実に41年間の間そのインプラントを不具合なく使用していました。この際に行なわれたインプラント治療は、「ノーベルバイオケア社」というパイオニア企業によって受け継がれて、現在も広く世界で採用されているインプラントシステムとなっています(当院もこちらのシステムを採用)。
ただしこのような長期的な利用を行なうためには、自分自身のメンテナンスに加えプロのメンテナンスも必須ですので、必ず定期的に歯医者さんを訪れるようにしていただく必要があります。
All-on-4(オールオンフォー)の持続性
インプラント治療をお受けいただいた患者さまが、治療後どれくらいの間そのインプラントを維持しているかという目安については、世界で最も利用者数の多いとされるノーベルバイオケア社の「ブローネマルクシステム」で、10年経過後に97%の累積残存率という数値が公表されています。
1割弱に満たない患者さまでは、何かしらのトラブルで10年間インプラントを維持できなかったということになりますが、適切にメンテナンスを実施していただければ、10年間はお使いいただける確率が高いと判断できる数値になっています。
インプラントの長期利用 定期メンテナンスで確認したい2つの重要事項
All-on-4(オールオンフォー)を長期間ご利用いただくためには、細部に渡って細やかな定期メンテナンスを実施する必要があります。せっかくお付けいただいたインプラントがケア不足によって脱落してしまわないように、主に次の2点を中心に術後メンテナンスを実施させていただいております。
① インプラント周囲炎の予防
インプラントの治療後に定期メンテナンスにお越しいただく最も重要な意味は、「インプラント周囲炎」の予防です。インプラント周囲炎とは天然歯の歯周病に似た症状のことで、インプラントを埋め込んだ部分に細菌感染が進み、最悪の場合埋め込んだインプラント体が脱落してしまうという症状になります。特に気を付けるべきは、このインプラント周囲炎は、天然歯の歯周病とは異なり細菌感染が進みやすく、また痛みも全く感じないために本人が気づかないという点です。ご家庭でご自分の手でセルフケアしていただくことはもちろんですが、このような本人が気づきにくいトラブルをプロの目で確認して徹底クリーニングさせていただきますので、必ず定期メンテナンスにお越しいただくようにしてください。
② 噛み合わせバランスの調整
All-on-4(オールオンフォー)は通常のインプラント治療とは少し異なり、4本~6本のインプラントで連結した最大12本の歯を支えるという治療法です。このため、どの位置にどの角度でインプラント体を埋め込むかによって、噛む度に伝わる顎骨への刺激具合も大きく変化するという特徴があります。オペでは正しい位置取りでベストな角度での埋め込みを実施しますが、術後に骨吸収が進行していないかという状態確認は、長期間人工歯を維持していただくためにも重要になってきます。このため、インプラント周囲炎を回避するための歯のクリーニングに加え、噛み合わせ状態も見させていただき、咬合力に衰えが見られないかというチェックもさせていただいております。
術後のサポート体制で安心のインプラントを手にしてください!
当院では、セルフメンテナンスを十分に実施していただき、定期メンテナンスに正しくお越しいただくことを条件として、インプラントに問題が生じてしまった際に無償で対応させていただくというアフターサポートを整えています。
お付けいただいたインプラントを生涯に渡ってご自分の歯のようにお使いいただくことを目標に治療していますので、術後も質の高いメンテナンスで患者さまを細やかにサポートさせていただきます。
ぜひ当院のインプラント治療で末永く「噛める喜び」を手にしてください。