治療費と保証

インプラント治療で保証プログラムを設けさせていただいている本当の狙いは、インプラントは正しいメンテナンスでいつまでもお使いいただけるものであるということを広く皆さまにご理解いただくことです。

インプラント治療は、保険適用外の治療ということから、どうしても高額な治療費という点で、大きな不安を呼び込んでしまいます。「そこまでの費用負担をする価値があるのだろうか？」といった思いや、「そんなにお金をかけてもインプラントが外れてしまったら無駄になってしまうでしょ？」というネガティブな意見は、どうしても世の中に広がりやすく、それが「健康面へのプラス作用をももたらすインプラント治療」の促進を押し留めてしまうことも考えられます。

10年間のインプラント体の脱落に対して保証制度を設ければ、長くお使いいただけるということが前向きなものとして受け止めていただけます。当院としても、保証があるから受けていただくという方向でなく、実際に10年以上お使いいただける状態を確保したいと考えています。このため「1ヶ月に1度の定期メンテナンスの必須化」を設けさせていただき、本当の意味でインプラント治療の価値と信頼性を広く世に広めていきたいと考えています。

インプラント手術後のお口環境のメンテナンスは非常に重要です。これは「インプラント周囲炎」と呼ばれる歯周病に似た症状が、天然歯の歯周病と比較してかなりのスピードで痛みなく進行してしまう性質のものだからです。

短期間でもセルフケアや定期メンテナンスが不十分になってしまうと、インプラントを支える歯槽骨が容易に細菌感染を引き起こし、骨が溶けてインプラント体の脱落まで引き起こしてしまいます。このため、インプラント手術を終えた際には、お口環境のスペシャリスト歯科衛生士が、各患者さまの口腔環境を適切に把握し、効果的なブラッシングのあり方についてご指導させていただきます。

正しいブラッシングを身に着けていただき、ご家庭では食後に適切なセルフケアを実施してください。定期検診の際には、都度歯科衛生士の手によって通常のブラッシングだけでは取り除ききれない箇所にまで「歯のクリーニング」処置を行なわせていただきます。また歯の噛み合わせ面で問題が生じていないかの状態確認等も併せて実施いたします。

このようなセルフケアとプロのメンテナンスの両輪によって、患者さまがお付けいただいたインプラントは末永く利用可能なものとなってきます。世界初のインプラント治療を受けた患者さまが、その生涯に渡り41年間噛む機能を維持できたように、当院は全力を上げて皆さまのインプラントをお守りさせていただきます。